私の家族は何故だか
2026/06/05
私の家族は何故だか
お祝いの日に、よくロシア料理レストランに行っていた。
初めてのロシア料理の記憶は、小学生の頃だったと思う。
そのせいか時々、
無性にビーツやサワークリーム、
酢漬けの魚やハーブが食べたくなる。
私が無限ループで食べそうになってしまうほど大好きなのは
「毛皮のコートを着たニシン」というお料理だ。
ニシンの塩漬けとサワークリーム、ジャガイモ、人参、玉葱、ビーツ、ゆで卵、ディル、マヨネーズ
以上の食材をケーキのように層にしたお料理なのだが、
ほぼ同じ内容の食材で作るスウェーデン料理がある。
そのスウェーデン料理は、
ロシアのニシンの塩漬けよりもずっと甘口の
ニシンの酢漬けが使われているところが大きな特徴で、
口がその甘さに慣れるとついついまた何度も
食べたくなってしまう。
ある日、私は魚を探して出かけた先で美しいイワシを見つけた。
側面の黒い斑点がはっきりと鮮やかで、全身が青く艶めいている。
イワシはニシンの代用品としてよく使われる魚なので、
すぐに頭に思い浮かんだのは、
この二つのお料理だった。
購入したイワシをレストランに持ち帰ると、
すぐに手開きにして伊豆の海塩を溶かした水に漬けた。
ロシア料理にするかスウェーデン料理にするか散々悩みながら、
結局スウェーデンの甘酢漬けを作ることに落ち着いたのは、
イワシの斑点があまりにも美しく見えたからだった。
ロシアの「毛皮のコートを着たニシン」というお料理は、
食材を細かく切って、ケーキのような層を作るので、
この美しいイワシの姿を愛でられなくなるのは勿体なく感じた。
鍋に純国産りんご酢と洗双糖、シナモン、月桂樹、香味野菜とその他スパイスを入れて沸かす。
翌日、昨日作っておいた甘酢に、
塩漬けのイワシをよく拭いて漬けていく。
漬けてから5日後には、
小骨も軟らかく味も馴染んで食べ頃だ。
お気に入りの青いダブルフェニックスの器にイワシを盛り付けると
まるで泳いでいるみたい‥
水辺に生い茂る草花のように野菜やハーブを盛り付け、
スウェーデン料理らしく、平飼いのゆで卵と
ホクホクのジャガイモも添える。
根釧地区で採れた生クリームで作る、
自家製のサワークリームも忍ばせて
このお料理には美味しく食べる為のルールがある。
まず、イワシの酢漬けとお野菜を頬張り、
味が少し濃く感じたら、添えている茹で卵を口に運ぶと良い。
器にイワシの浸かっていたマリネ液と若干の野菜が残ったら、
ここでジャガイモの出番。
フォークをポテトマッシャーのように使い、
ジャガイモを潰したら、
マリネ液を芋に吸わせるように野菜と絡めて食べて行く。
私はこのマリネ液を吸ったジャガイモを
毎回夢中になって食べてしまう。
話しは少し逸れるけど、
このジャガイモを潰してソースに絡める食べ方を
教えてくれたのは、
過去数年ほど付き合ったポーランド人だった。
この方のご家族にも北欧料理を色々と教わったものだ。
今月は美しいイワシの甘酢漬けが沢山作れている。
私の大好きな味を沢山の方と共有できたら嬉しい。
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